こんにちは。LGBTの方々を対象とした民事業務を取り扱っている行政書士の乾 公憲です。
パートナーとの暮らしを守り、安心して将来を見据えるために ―
今日は「パートナーシップ契約」についてご紹介します。
■ 法的保護の壁を超えるために
日本では、同性カップルが法律上の「婚姻関係」による権利を得ることは現行制度では難しい状況です。そのため、例えば以下のような場面で不安や制限を感じる方も少なくありません。
- 同性パートナーの入院先で「家族」としての面会が認められない
- 住居の契約や賃貸での「家族割引」が使えない
- パートナーの死後、財産を相続できない
- 医療同意や葬儀の希望などが通らない
このような現実の中で、法的な意思表示を「契約」という形で残しておくことが、心の支えにもなります。
■ パートナーシップ契約とは?
パートナーシップ契約とは、同性のカップルが互いを人生のパートナーとして支え合う意思を文書で明らかにし、日常生活や将来に関する合意を契約として取り決めるものです。
たとえば以下のような内容を盛り込むことが可能です:
- お互いの生活費や財産管理に関する取り決め
- 医療同意や緊急時の連絡先としての指定
- 死後事務の代行(葬儀や遺品整理など)に関する合意
- 相続を補完するための遺言や任意後見契約との組み合わせ
法的効力があるもの、ないものを整理しながら、契約書と他の制度を組み合わせて備えることが重要です。
■ 自治体のパートナーシップ証明制度とは別物?
近年、多くの自治体で「パートナーシップ証明制度」が導入されています。これは行政による関係性の公的な承認であり、職場での福利厚生の対象になったり、病院や住宅での対応が変わることがあります。
一方で、法的拘束力はなく、契約としての効果はありません。そのため、併せてパートナーシップ契約を結ぶことで、より実効的な備えとなります。
■ 行政書士にできること
私は、同性カップルの皆様が将来への不安を少しでも和らげ、安心して暮らしを共にできるように、以下のサポートを行っています:
- パートナーシップ契約書の作成
- 死後事務委任契約や遺言書の作成支援
- 任意後見契約に関する相談
- 必要に応じた公証人との連携や登記のサポート
法律の枠にとらわれず、お二人らしい生き方を尊重した支援を心がけています。
おわりに
同性カップルの権利保護は、まだ道半ばです。
しかし「契約」という法的手段を使うことで、お互いの意思と関係性を形にし、守ることは可能です。
「もしも」のときのために、「これから」のために。
ぜひ一度、ご相談ください。
事務所名:乾行政書士事務所
代表者:乾 公憲
住所:大阪府高槻市上牧北駅前町4番50号
📌 対応エリア:茨木市、高槻市、枚方市、交野市、吹田市、摂津市、箕面市、寝屋川市
📞 お問い合わせ:072-691-5370
📩 メールでのご相談も受付中です
ごあいさつ
私は、障がい福祉サービスに特化した行政書士として、これまで多くの事業者様の立ち上げ・運営支援に携わってまいりました。高齢者や障がいのある方、そのご家族が安心して暮らせる地域づくりを支援することを使命とし、制度理解から各種申請、運営の課題まで、丁寧かつ実務的にサポートしております。
このたび、より幅広いニーズにお応えするため、遺言・相続・死後事務委任契約・成年後見制度の利用支援など、民事法務の取り扱いも開始いたしました。とくに、福祉の現場に近い立場で業務を行ってきた強みを活かし、ご本人の思いやご家族の不安に寄り添った法的支援を心がけております。
障がい福祉と民事業務の両面から、「支援が必要な方々の権利と暮らしを守る」ことを目指し、地域に根ざした専門家として真摯に取り組んでまいります。どうぞお気軽にご相談ください。
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