|高槻市の行政書士がわかりやすく解説|
「終活」への関心が高まる中で、エンディングノートを作成する方が増えています。
しかし、実際に書き始めようとすると
「どこまで書けばいいの?」「書いたあと保管はどうするの?」など、疑問も多いはずです。
今回は、エンディングノートを作成する際に特に気を付けたいポイントを、行政書士の視点から解説します。
1. 法的効力はないことを理解しておく
エンディングノートは「遺言書」ではありません。
つまり、財産の分け方を書いても法律的な効力はないという点に注意が必要です。
- ✅ 想い・希望を残すもの → エンディングノート
- ✅ 法的に効力を持つもの → 遺言書(自筆証書/公正証書)
財産分与や相続に関する内容は、エンディングノートと遺言書を併用するのが安心です。
2. 自分だけが分かる表現は避ける
エンディングノートは「家族が読むこと」を前提に書きます。
そのため、本人にしか分からない表現はできるだけ避けましょう。
例:書き方 NG/OK
| NG | OK |
|---|---|
| 「通帳はあの引き出し」 | 「○○銀行◯◯支店 普通〇〇〇〇番号、書類棚左上段」 |
| 「保険は〇〇で入ってるやつ」 | 「〇〇生命 保険証券番号××××/担当者△△△」 |
家族が実際に手続きを進められるレベルで「具体的に書く」ことがポイントです。
3. 書いたら終わりではなく、定期的に更新する
エンディングノートは一度書いて終わりではありません。
引っ越し、入院、保険の見直し、家族構成の変更など、状況が変われば内容も更新が必要です。
✅ おすすめ更新タイミング
- 誕生日ごとに見直す
- 年末に1年の整理として見直す
- 医療・介護・財産に変化があったとき
4. 保管場所を家族に伝えておく
せっかく書いても「見つけてもらえない」状態では意味がありません。
🔍 よくあるトラブル
- ノートを金庫に入れたまま家族が知らない
- パソコンに保存したがパスワード不明
- どこに置いたか本人も忘れた
📌 対策例
- 保管場所を家族に口頭 or メモで伝える
- コピーを信頼できる家族に渡す
- 任意後見人・行政書士などに預けるケースもあり
5. デジタル資産も忘れずに記載する
今の時代、相続対象は「現金・不動産」だけではありません。
スマホやネットの情報も重要な遺産となります。
📌 書いておくべきデジタル項目
- メール/SNSアカウント
- ネットバンク・証券口座
- サブスク契約
- スマホ・PCのロック解除方法
- 写真データの保管場所
特に「パスワード管理」をどうするかは要注意。
別紙で管理する・パスワード管理アプリを利用するなどの工夫が必要です。
6. 感謝や想いを書く欄も大切に
エンディングノートは「実務メモ」だけではありません。
感謝やメッセージを書くことで、家族の心の支えにもなります。
例:
「家族みんなのおかげで幸せな人生でした」
「介護してくれた〇〇へ、心から感謝しています」
「情報整理+心の手紙」
この2つが揃ってこそ、エンディングノートの価値が高まります。
7. 内容に迷う場合は専門家に相談を
エンディングノートには自由度がある分、
「どこまで書くべきか分からない」という方も少なくありません。
そんな時は、行政書士など終活支援の専門家に相談することで、
- ✅ 遺言書との使い分けアドバイス
- ✅ 財産整理のやり方
- ✅ 死後事務委任契約や任意後見契約との連携
など、実務的な終活設計ができます。
まとめ
エンディングノートは、
「もしもの時に家族が困らないようにする思いやりのノート」です。
📌 大切なポイントをおさらい
- 法的効力はない → 遺言書と併用が安心
- 書くときは具体的に
- 定期的な見直しが必要
- 保管場所を必ず家族に伝える
- デジタル資産も書く
- 想いを伝える欄も忘れずに
高槻市・枚方市・茨木市で終活・相続・遺言のサポートが必要な方は、
行政書士が丁寧にお手伝いします。
事務所名:乾行政書士事務所
代表者:乾 公憲
住所:大阪府高槻市上牧北駅前町4番50号
📌 対応エリア:茨木市、高槻市、枚方市、交野市、吹田市、摂津市、箕面市、寝屋川市
📞 お問い合わせ:072-691-5370
📩 メールでのご相談も受付中です
ごあいさつ
私は、障がい福祉サービスに特化した行政書士として、これまで多くの事業者様の立ち上げ・運営支援に携わってまいりました。高齢者や障がいのある方、そのご家族が安心して暮らせる地域づくりを支援することを使命とし、制度理解から各種申請、運営の課題まで、丁寧かつ実務的にサポートしております。
このたび、より幅広いニーズにお応えするため、遺言・相続・死後事務委任契約・成年後見制度の利用支援など、民事法務の取り扱いも開始いたしました。とくに、福祉の現場に近い立場で業務を行ってきた強みを活かし、ご本人の思いやご家族の不安に寄り添った法的支援を心がけております。
障がい福祉と民事業務の両面から、「支援が必要な方々の権利と暮らしを守る」ことを目指し、地域に根ざした専門家として真摯に取り組んでまいります。どうぞお気軽にご相談ください。
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